激流で人を守るロープ技術を、建物の安全へ
「その場で、確かな位置に記録できる」ことを重視するFReX様のSurveynoteX活用
京都府亀岡市で、保津川のラフティング事業と、ロープアクセスによる外壁調査・高所作業事業を行う株式会社FReX(フレックス)様。
一見すると異なる二つの事業をつないでいるのが、ロープを安全に扱い、状況を的確に判断する技術です。
激流を下るラフティングでは、参加者の安全を守り、万一の際には救助活動を行うためのロープ技術が欠かせません。FReX様では、その技術と経験を建築分野にも生かし、足場を設置しにくい建物での外壁調査を行っています。
外壁調査の現場では、ロープで建物を下降しながら、目視や打診によって劣化箇所を確認。その記録にSurveynoteXを活用しています。
FReX様が重視しているのは、記録作業を単に速くすることではありません。「どこに、どのような損傷があったのか」を、現場にいるその瞬間に、確かな位置へ記録することです。
保津川の激流で培った、安全を支える技術
ラフティングと外壁調査は、どのようにつながっているのでしょうか。
当社では、京都・保津川でラフティングツアーを運営しています。
ラフティングは、ただ川を下るだけではありません。自然の中では、流れや天候が変化しますし、参加される方の経験や年齢もさまざまです。
お客様に安心して楽しんでいただくためには、状況を判断する力と、万一の際に救助するための技術が必要です。その中で培ってきたのが、ロープを使って安全を確保する技術です。
その技術を生かし、現在は建物の外壁調査や高所作業にも取り組んでいます。
足場を組まず、人が建物へ近づいて確認する
FReX様が行う外壁調査では、建物の屋上などからロープで下降し、外壁の状態を間近で確認します。
足場を設置せずに調査できるため、仮設費用を抑えやすく、調査開始までの期間も短縮できます。必要な箇所へ人が直接近づき、目視や打診によって確認できることも特徴です。
当社の場合、修繕工事を前提とした調査よりも、法定点検や定期報告を目的とした調査が多く、全体の7割ほどを占めています。
建物調査会社から、外壁部分の調査を依頼されることもあります。ドローンや赤外線による調査と組み合わせ、実際に人が近づいて確認する必要がある箇所を、ロープアクセスで調べるケースもあります。
新しい調査方法が増える中でも、人が外壁へ近づき、実際に叩いて確認することの正確性を重視されるお客様はいらっしゃいます。
高所でも、現場で記録を完結させる
SurveynoteXは、どのように活用されていますか。
ロープで建物を下降しながら、目視や打診によって確認した損傷を、タブレット上の図面へ記録しています。
損傷の種類や数量を入力し、その場で撮影した写真を記録へ紐づけます。
紙の図面とデジタルカメラを使っていた場合、現場から戻った後に、写真と図面を照合しながらデータを入力し直さなければなりません。
その作業では、記録の移し忘れが起きたり、写真を見ても建物のどの部分だったか分かりにくくなったりする可能性があります。
SurveynoteXなら、損傷を確認したその場所で、図面上の位置と写真を一緒に登録できます。
大切なのは、速さよりも「確かな場所に残す」こと
ロープにぶら下がった状態でタブレットを操作する時間は、短ければ短いほどよいようにも思えます。
しかし、FReX様から伺ったのは、単純な時間短縮とは異なる考え方でした。
現場で入力することで、ロープにぶら下がっている時間が10分、15分、場合によっては30分ほど長くなったとしても、その場で記録した方がよいと思っています。
地上へ降りてからまとめようとすると、「どこの場所だったか」を忘れてしまう可能性があります。
外壁調査では、どの位置に損傷があったのかを正確に残すことが重要です。現場にいるときに、確かな場所へ記録できることの方が大きいですね。
写真と図面が、その場でつながる
紙の野帳とデジタルカメラを別々に使う場合、図面へ書き込んだ損傷と、撮影した写真の関係を後から整理する必要があります。
SurveynoteXでは、損傷の位置、種類、数量、写真を一つの記録として確認できます。
現場で写真を撮影し、その場で記録へ紐づけられるので、後からデジタルカメラを開いて、図面と見比べる必要がありません。
一つの記録を見れば、場所と損傷内容、写真が分かる。そこが便利です。
また、クラウド上に記録されるので、通信環境があれば調査中のデータも確認できます。記録の抜けや調査漏れがないかを確認できることも安心につながります。
詳細に調べたからこそ、詳細に記録する
今回のインタビューでは、スマートフォンを使って建物をエリア単位に分け、損傷の数と写真を簡易的に記録する方法についても意見交換を行いました。操作を簡単にできれば、調査時間を短縮できる可能性があります。
一方、FReX様からは、実際に人が外壁へ近づき、一つひとつ打診して確認したのであれば、その結果は詳細に記録した方がよいという意見をいただきました。
せっかく人が外壁へ近づき、細かく叩いて確認しているのに、結果をエリア単位で大まかにまとめてしまうと、「具体的にどこにあったのか」が分からなくなります。
簡易的な結果を求めるのであれば、赤外線調査など、ほかの方法が適している場合もあります。
人が直接確認するロープ調査だからこそ、損傷の位置まで正確に記録することに意味があると思います。
現場で使った人から、次の現場へ
FReX様では、自社でSurveynoteXを利用するだけでなく、一緒に調査を行う協力会社へ紹介し、同じ現場で利用することもあります。
初めてSurveynoteXを見る方からは、現場で記録と写真整理ができることに驚かれることもあるといいます。
一緒に仕事をする方へ紹介して、現場で使ってもらうこともあります。
紙で記録していた方からすると、その場で図面へ入力し、写真も紐づけられることに驚かれます。私自身も含め、現場では助かっています。
人を守る技術と、正確に伝える記録
激流の中で必要なのは、刻々と変わる状況を見極め、その場で適切に判断することです。
外壁調査でも、建物へ直接近づき、その場で状態を確認し、正確な位置へ記録を残します。
扱う対象は川から建物へ変わっても、安全を守るために、目の前の状況を正しく捉えるという本質は共通しています。
SurveynoteXは、FReX様がロープ技術によって見つけた建物の状態を、図面と写真を通じて正確に残し、依頼者へ伝えるための記録を支えています。